GX 中小企業経営者の認識度
中小企業の経営者「GX知らない」過半
民間調査 日本の脱炭素の課題に
(日経新聞 2023/04/21 朝刊記事)
調査会社のフォーバルGDXリサーチ研究所(東京・渋谷)が中小企業の経営者にグリーントランスフォーメーション(GX)についての調査をしたところ、認知度の低さが明らかになった。GXを「知らない」「聞いたことはあるが、よく知らない」との回答が計57.6%と全体の過半数を占めた。日本の脱炭素の推進には中小企業の意識改革も課題になる。
同研究所が1月10日から2月10日にネット上で調査し、有効回答数は1619人だった。「GXとは何か知っているか」という質問に対し「知っており、他の人に説明できる」はわずか7.2%で、「知っているが、説明できるほどではない」が35.2%だった。また気候変動の情報収集は「全くしていない」「ほとんどしていない」が計57.7%にのぼった。
情報収集をしていない理由は「自社にはまだ気にするには早い」が最多で約5割を占め、「自社には関係ない」「興味がない」もそれぞれ全体の2割強を占め、当事者意識の薄さが浮き彫りになった。そのため脱炭素などのGXの推進について、8割弱の経営者が「取り組めていない」と回答。日本政府は2050年までに温暖化ガスの排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」を目指している。フォーバルGDXリサーチ研究所は実現に向けて「日本企業の99%を占める中小企業全体のGXへの理解を促す必要がある」と指摘する。